金剛山を歩く
◎登山ルートに関して
私が利用したルートを中心に簡単な説明を記載しています。説明は、私の主観且つ数年前(2013~2015年頃)の情報のため、必ずしも現状に則していない場合があります。また、名称などを間違っていることもあります。登山道として地図に記載のないルートもありますので、皆さま各自のご判断、自己責任で参考にして下さい。また、金剛山は、私有地も多く、登山道の通行にあたっては、山主さんへの配慮を怠らないようにお願いします。多くのルートは、公式的なものではなく、山主さんの私有地を歩かせていただいていることをご理解下さい。
◎守っていただきたいこと
- 山は年を追うごとに変化しています。登山道も例外ではなく、崩落や倒木により通行できなくなっていたり、う回路ができていることがあります。登山の際には、必ず最新の情報を収集するようにして下さい。
- 金剛山の多くは私有地で、今でも林業が行われています。登山道の多くは、そういった私有地を山主さんのご厚意で通行させていただいています。登山道以外を歩くと危険なだけでなく、植物の生育に悪影響を与えたり、法面の崩落につながります。「通行禁止」「立入禁止」などの表示がある場所へは入山しないで下さい。
- また、私有地、国有林を問わず、治山、治水のための工事が行われています。補修が行われている箇所(特に法面など)へは立ち入らないようにして下さい。『人が踏み固める』などといった間違った行為は絶対に行わないようにして下さい。
- 希少種に限らず動植物の採取は行わないで下さい。
- また、自然を傷つける行為(樹木を傷つける、アイゼントレやハーケンなどで自然石を傷つける行為など)は行わないで下さい。
- 登山届は必ず提出するようにして下さい。金剛山には登山ポストが設置されている場所がほとんどありません。最寄りの警察署や交番への提出、Web上で提出が可能なコンパスなどのサイト利用をお勧めします。同時に家族などへの情報共有もお願いします。
- 1000m程度の低山でも危険な個所や道迷いを起こしやすい箇所は少なからずあります。地図やコンパス、GPSはもちろん、緊急用の装備などは各自持参の上、入山するようにして下さい。
- 登山はスポーツ的な要素もありますが、それ以前に自然を楽しむものです。山は運動場ではありません。山を愛することができない方、山を傷つける方は、入山しないで下さい。
- 持ち込んだゴミなどは必ず持ち帰って下さい。また、焚火などの火気は厳禁です。
- 道路に違法な路駐をすることはやめて下さい。特に水越峠付近の旧国道309号は道幅も狭く、路線バスの通行に支障が出ます。
【府道705号からの登山道】
府道705号に沿った金剛登山口バス停、ロープ―ウェイ前バス停を起点とするルートです。
- ダイヤモンドトレイル(一般的な山道)
ダイヤモントレールは屯鶴峯(どんずるぼう)から槙尾山(まきおさん)までをむすぶ総延長45kmの自然歩道です。金剛山では、水越峠から久留野峠までの区間が該当します。 - 伏見林道( 一般的な舗装道 )
百ヶ辻~ダイトレ(伏見峠)までの一般的な登山道。コンクリート道で念仏坂は急勾配です。 - 文殊東尾根(急峻な山道、金剛山の三大急登)
ハードコースと呼ばれ、下りには不向きと言われています。伏見峠道の水飲み場から入山し、文殊尾根へ合流します。 - 文殊尾根(一般的な山道)
ババ谷から山頂へ続く道ですが、派生ルートが多く常連さんの利用が多いことでも知られています。 - 文殊中尾根(一般的な山道)
文殊尾根から伏見峠道へ下りるルート。「穴熊」の愛称があります。 - 寺谷(沢沿いの道)注)林業作業期間や崩落による通行止めに注意
百ヶ辻から伏見林道を通り、水飲み場から入山します(文殊東尾根と間違わないように)植生も豊かで比較的登り易い道です。但し、崩落個所は注意が必要です。 - 細尾谷(木馬道)(沢沿いの道)
シルバーコースと呼ばれ楽なコースと言われている。昔、木馬(きんま)を使って木材の搬出をしていたそうです。自然も豊かな沢道で気軽に登るには良いと思います。 - 馬の背(一般的な山道 )
尾根の途中から細尾谷に下る緩やかな道で気軽に利用できます。最後まで尾根を辿ると寺谷もしくは伏見林道へ通じていますが、ほとんど人が通らず急峻な斜面になります。 - 久留野林道(一般的な山道)
ロープーウェイ前から久留野峠に向かい、久留野峠でダイトレに合流します。奈良県側へ久留野道、南側へ中葛城山、千早峠に道が続いています。 - 香楠荘尾根(一般的な山道)
香楠荘から細尾谷道へつながるコース(ロープーウェイ第一鉄塔を通過する)ブッシュがきつく、急勾配の坂もあります。 - カタクリ尾根(一般的な山道)
遊歩道(ロープーウェイ山頂駅近く)から細尾谷道へ続くルート。危険な個所もなく、利用しやすい道です。 - (注)妙見谷(沢登り)※入山禁止の表示あり
千早側からのルートでは、異色の自然豊かな沢登り初級コースです。谷の終盤で支谷へ入りますが、直進方向は大崩落後死亡事故もあり大変危険です。沢沿いの人気ルートですが、立ち入りは控えるようにして下さい。 - 妙見尾根(一般的な山道)
妙見谷ルートから文殊尾根へ通じる尾根コース。妙見谷入り口近くの小屋(レールあり)付近と妙見の滝上部に起点があります。 - (注)マス釣り場ルート(一般的な山道)※入山禁止の表示あり
マス釣り場バス停から出作谷沿いに尾根を登る道ですが、古くから入り口に入山禁止とされています。妙見尾根へ通じて、文殊尾根に合流します。私有地なので無断の立ち入りは避けて下さい。 - 千早本道(階段が続く登山道)
山頂を目指す最もポピュラーな登山道。階段が多く、山頂近くで2コースに分岐しています。枝道が多くありますが、最近ほとんど踏まれていないので迷いこまないようにして下さい。 - ツツジ尾谷(沢沿いの道 )
腰折の滝、一ノ滝、二ノ滝など見所が多いコース。冬季には、二ノ滝周辺が氷瀑することで知られています。二ノ滝上部で千早本道に抜ける枝道があります。冬季は道が凍結しているので注意が必要です。 - ツツジ尾谷源流(沢沿いの道)
二ノ滝を通過後、六地蔵尾根道へ登らず沢を直進するルート。夏場は一部藪漕ぎになりますが、古い沢道は風情があって美しいです。最終部は、山頂近くの墓地付近か千早本道へ合流します。 - 水ヶ阪尾根(一般的な山道)
ツツジ尾谷から右の尾根に取り付くルート。千早本道の四合目と五合目の間に合流しますが、途中で千早本道への枝道があります。 - ハゲ山(一般的な山道)
ツツジ尾谷の源流ルート分岐を尾根側に進み、タカハタ谷道に出る前に右に折れます。千早本道が向かいの尾根に見える開けた場所が特徴。ただし、ブッシュ、ススキが多く夏場は避けた方がよさそうです。 - 黒栂谷道(一般的な山道)
登山道口から黒栂谷の林道を進むコースで、セトを経由して山頂へ向かいます。ツツジ尾谷、タカハタ谷、カトラ谷などに向かうアクセス道でもあります。 - 黒栂尾根(一般的な山道)
さわび谷の入山口近くから黒栂谷左岸の尾根を登るルートです。黒栂谷道の「63番(電柱番号)」につながっています。途中、わさび谷へ通じる道があります。最初の登りは、かなりの急登が続きます。 - (注)カトラ谷(沢沿いの道)※入山禁止の表示あり(山頂側)
ブナの自然林(国有林)が広がる自然豊かな谷道です。谷の上流部には、お花畑と言われる山野草の群生地があり、ニリンソウ、ヤマシャクヤク、クリンソウなど多くの花が咲きます。近年の台風、豪雨の影響で、谷のいたるところで大規模な崩落が起こり、大規模な補修工事が行われました。通行禁止が謳われていますが、無視する方が多いのが現状です。 - (注)石ブテ西谷(セトからの後半部、沢沿いの道)
ここではセトから入渓する石ブテ西谷の後半部を指しています。水量の少ない平坦な沢道ですが、大日岳に登る最終部にアリ地獄があります。注)石ブテ西谷を下るのは大変危険です。 - タカハタ谷(沢沿いの道)
ツツジ尾谷(腰折滝上部)から入渓するルートで、沢沿いを進むコースで、危険個所もなく利用者も多い道です。松の木道などへの枝道もあるので注意して下さい。 - 松の木道(一般的な山道)
ツツジ尾谷の入り口近くから左側の尾根へ一気に登るルート。前半はかなりの急勾配で、中盤部は松の木などの老木が見られる。 - 釜谷(釜谷、釜谷道、釜谷中、かま道)
私の知る限り4通りのルートがあります。釜谷、釜谷中は、沢沿いのコースで利用する人は少なく、後半部は急勾配です。釜谷道、かま道は、尾根道で危険個所もなく利用しやすい道です。注)林業作業期間は通行できない時があります。 - (注)わさび谷(黒栂林道から・カトラ谷から・源頭部)(一般的な山道)
カトラ谷への入渓近くから、左の尾根道へ登るルートとカトラ谷途中から登るルートがあります。原生林の中を通るルートで、四季折々の楽しみがあり、自然豊かなルートです。注)カトラ谷への分岐辺りで大崩落個所があります。また、2021年3月現在、わさび谷を渡渉する箇所およびその手前のトラバース道が崩落していて危険な状態です。カトラ谷側の尾根道をご利用下さい。 - (注)ミチヤ谷(道は不明瞭)
久留野峠へ向かう林道の途中を左の尾根へ入るルートです。元々、林道で途中までは舗装されています。後半は、谷を細尾根方向へ登りますが、途中ブッシュがきつく苦労します。注)林業作業期間は通行しないようにして下さい。 - 細尾根(地蔵尾根、ツンバ尾)
久留野峠から山頂へ向かうダイトレの地蔵がある場所から百ヶ辻まで続く尾根道。笹の群生が続く場所がある。ロープーウェイの第三鉄塔を通過します。夏場は、笹が背丈以上になり藪漕ぎになります。 - 赤滝谷(沢沿いの道)
金剛山と対峙する東條山に続く谷道です。赤瀧山道と呼ばれる古道で、谷の入り口にある「赤滝」は金剛山でも有数の名瀑です。赤滝谷~東條山~千早峠~ダイトレ~金剛山山頂は、歩き応えのあるルートです。 - (仮)赤滝谷東尾根(前半けもの道、後半一般的な山道)
赤滝谷の入り口から東側の尾根へ急登します。前半部分は、広葉樹林の中を進みますが、道らしい道はなく歩き辛いです。途中から植林地へ入り東條山へ続く歩きやすい尾根道になります。 - 村界尾根(一般的な山道)
千早古道と合わせて昔から人の往来が多かったといわれる古道(森屋から東條山)。現在は、通る人もなく荒れて道も消えかけている箇所もあります。ブッシュで道がわかり辛い場所や複雑に尾根が分岐する植林地など地図、コンパス、GPSが必要です。 - 杉尾谷(沢沿いの道)
登山口の対岸にあるサマーハウスから杉尾谷に入ることができます。水量は少なく植林地を通る沢道で、薄暗い感じがします。谷を登り詰めて、清井山へ登ることができます。 - 清井山尾根(一般的な山道、一部林道)
黒栂谷道のカトラ谷分岐手前から、長谷足谷林道が通っています。今は、かなり荒れた林道で、夏場はブッシュに覆われています。 - サンマイ谷/岩井谷(旧林道、沢沿いの道)
岩井谷バス停から林道岩井谷線を通り、清井山付近まで通じる谷道。林道終着点から先は、坊領山の尾根や清井山などへの支谷や中尾根が多く複雑に分岐しています。地名の三昧(サンマイ)とは、「火葬場」を意味しているようです。
【水越峠側からの登山道】
国道309号の葛城登山口バス停、水越峠バス停を起点としたルートです。
- ダイヤモンドトレイル(一般的な尾根道)
ダイヤモントレールは屯鶴峯(どんずるぼう)から槙尾山(まきおさん)までをむすぶ総延長45kmの自然歩道。金剛山では、水越峠から久留野峠までの区間が該当します。 - 丸滝谷(沢登り、沢沿いの道)
美しい谷を登る沢登りコース。意外と危険な個所は少なく、利用者も比較的多いのではないかと思われます。谷終盤に上の丸滝があり、滝横をロープを使って登る箇所があります。また、その後尾根まで「蟻地獄」と呼ばれるザレ場が難所です。 - 中尾の背(急峻な山道、金剛山の三大急登)
丸滝谷と石ブテ東谷に挟まれた細い尾根道で全行程が急勾配です。特に下りに利用する際は、注意して下さい。丸滝谷側は原生林になっているため、秋にはきれいな紅葉を見ることができます。 - (危)石ブテ東谷(沢登り)
自然豊かな谷で沢登りコース。小滝が多く、その美しさは金剛山の中でも有数ですが、近年の台風被害で少し荒れ気味です。また、最終のアリ地獄も長く難所のひとつです。谷終盤の大滝辺りから中尾の背に上がることもできます。 - 太尾西尾根(一般的な山道)
山頂から大日岳を経由し、六道の辻(分岐)→ 太尾塞跡(分岐)→ 一ノ背で西尾根と東尾根に分岐しています。石筆橋近くに通じているため、青崩側からのアクセスが便利です。原則、植林地帯の中を進む尾根道で誰でも利用できる一般的なルートです。 - 青崩道(一般的な山道)
青崩と山頂をセト経由(黒栂尾根)で結ぶ登山道。ある程度整備されており、行程のほとんどは植林地帯を進みます。一般的な登山ルートで多くの方が利用されます。 - 石ブテ尾根(一般的な山道)
青崩の石ブテ林道の先から入山する。山頂側は、六道の辻に通じている。石ブテ西谷から分岐するルートもある。植林地帯だけではなく、原生林地帯を通るため、紅葉などが綺麗な尾根道。葛城山を見ながら進むことができるので景色が良いです。 - 石ブテ47番(急峻な山道)
丸滝谷への入渓部近くから石ブテ尾根へ登るルートかなりの急登で石ブテ尾根合流地点に47番の石柱(途中26番、顔文字の石柱)があります。三大急登に迫る急峻な道です。 - もみじ谷一般、もみじ谷本流、もみじ谷旧本流(沢沿いの道)
もみじが多いわけではないですが、自然林の中を進む沢道です。途中分岐が沢山あり、一般ルートと本流ルートなどに分かれます。氷瀑で有名な第六堰堤は、本流ルートにあります。また、サネ尾への派生や周回道へ抜ける道が数ルートに分かれます。紅葉時期、氷瀑時期は、登山者が増える傾向にあります。 - 狼谷(沢沿いの道)
もみじ谷に並行して進む谷。ほとんど利用者はなく、かなり荒れた感じの谷。カヤンボからもみじ谷を進むと狼谷への分岐がある。大日岳の前後に辿り着くが、かなりの勾配および藪漕ぎで登り下りとも苦労する。注)林業作業期間は通行しないようにして下さい。 - 狼谷尾根(一般的な山道)
もみじ谷と狼谷に挟まれた尾根を登るルート。林業用の作業道があり大日岳付近に通じています。林業作業時は通行できないことがありますので注意して下さい。注)林業作業期間は通行しないようにして下さい。 - カヤンボ谷(沢沿いの道)
砂防堤にかかる梯子で有名なルート。カヤンボから入渓し、サネ尾、ダイトレに抜けて行きます。山頂側は、派生ルートが多いようです。あまり整備されていないので、夏場はかなりブッシュに悩まされます。 - (危)石ブテ西谷(沢登り)
北ルートでは、石ブテ東谷と並んで難関ルート。大きな滝には、ロープはあるものの巻き道はなく直登を余儀なくされる。あまり人が立ち入らないのか、倒木が多い地帯や苔生す谷のイメージが強い。ただ、山頂側の植林地帯は平坦な沢でルートの前後半で大きく変わる。 - 太尾東尾根(一般的な山道)
山頂から大日岳を経由し、六道ノの辻(分岐)→ 太尾塞跡(分岐)→ 一ノ背で西尾根と東尾根に分岐する。水越峠公共駐車場に行けるため、水越峠側から便利。原則、植林地帯の中を進む尾根道で誰でも利用できる一般的なルート。 - 林道ガンドガコバ線(旧林道)
近年、開拓整備が進み、太尾塞跡近くまで車で通れる道幅が確保されている。北ルートの多くのルート起点となるカヤンボまでは、この林道を利用します。 - (注)ガンドガコバ廃林道(廃林道)
水越峠からガンドガコバ林道を登り、途中の越口から太尾塞跡に向かう林道。現在は、廃道となっていてブッシュに覆われています。二股に分かれた場所から尾根に登れば太尾塞跡へ行けますが、かなりの急登を余儀なくされます。また、谷の最終部は、崩落があり登ることは不可能です。 - 県境尾根(一般的な山道)
ガンドガコバ廃林道途中と終点地点に尾根への取付きがあります。尾根は、東尾根、中尾根、西尾根があります。東尾根と中尾根は廃林道の途中から尾根へ取付きますが、西尾根は廃林道の最終地点から取付きます。非常に急勾配の尾根道で、特に西尾根は下りに利用するときは、注意が必要です。注)林業作業期間は通行しないようにして下さい。 - サネ尾(急峻な山道、金剛山の三大急登)
カヤンボから尾根に取り付くルート。カヤンボから標高900m地点まで一気に登る急登が最初にあります。尾根道は、自然林も多く、葛城山を見ることもでき紅葉の季節に登ってみたいルート。山頂近くで、もみじ谷、カヤンボ谷からの合流がある。注)林業作業期間は通行しないようにして下さい。 - 水オシロ谷(沢沿いの道)
林道ガンドガコバ線(ダイトレ)の右側を流れる谷です。水越峠バス停前から始まるこの谷へは、太尾東尾根道の途中から支谷を通って入渓します。ブッシュに覆われ数多くの堰堤が遡行を阻んでいます。
【森屋、水分、青崩からの登山道】
国道309号のメモリアルパークバス停、葛城登山口バス停を起点とするルートです。
- (危)小峠谷(沢沿いの道)
葛城登山口バス停から入渓する沢沿いのルート。前半の大きな堰堤には巻き道はなく厄介です。谷の途中に水銀鉱山跡の洞窟があります。終盤は、水分道に合流(急登・アリ地獄)するか、青崩道へ上がることになります。十分注意が必要なルートです。 - (危)下峠谷(沢沿いの道)
金剛山の秘境と呼ばれるルート。途中、「鉄砲滝」と呼ばれる美しい滝があります。滝が多く、直登したり斜面を巻いたりと思いのほか時間を要するルートです。また、ロープがなく装備によってはかなり危険を伴う場合がありますので、上級者向けと思われます。谷の後半は分岐が多くルートファインディングが必要です。 - 足谷林道(沢沿いの林道)
二河原邊から続く林道足谷線を通り、日暮で赤阪山(泣石道)へ通じるルート。日暮から足谷沿いに進むと伐採地を抜け青崩道にも行けます。注)原則、日暮までの道です。林業作業期間は通行しないようにして下さい。 - 坊領ルート(一般的な山道)
森屋、二河原邊から上赤阪城跡を経由して青崩道まで続くルート。途中、足谷林道やサンマイ谷への派生が数か所あります。また、この周辺は林業の作業道や昔の生活道、山道があるようです。 - 水分道(一般的な山道)
建水分神社参道入口に江戸初期の「金剛山道標(六拾六町)」が あり、山頂まで一町毎に町石が建てられ、町石道になっていたそうです。道路開発や企業誘致などで当時の道は寸断されてしまいましたが、近年、町石(五町置き)を新たに建立したそうです。 - 泣石谷道(一般的な山道)
千早赤阪メモリアルパークの先国道309号沿いから道は始まります。前半は、泣石谷を遡行しますが、途中から尾根に登り植林地の中を進みます。水分道に合流し青崩道を経由して山頂へ続きます。金剛山の中では長距離のルートです。 - 池ノ谷道(一般的な山道)
千早赤阪メモリアルパーク横から道が始まります。主に植林地を通る道ですが、途中にある鉄塔付近はかなりの藪漕ぎになります。金剛山の中では長距離のルートです。 - (注)池ノ谷(沢沿いの道)
千早赤阪メモリアルパーク横から道が始まります。池ノ谷道と同じ道を進み、途中で沢沿いに入渓します。沢登りとしては難易度は低いものの、大量の倒木が谷を塞いでいるので、谷を詰めるのはお勧めできません。
【奈良側からの登山道/東ルート】
奈良県御所市側から金剛山へ通じているルートです。記載ルート以外にも、まだ数ルートあります。
- (注)郵便道(一般的な山道)※大崩落あり、近況確認のこと!(巻き道あり)
高天彦神社から登る登山道。昔、郵便物を葛木神社社務所に届けるために使われていたと言われています。整備が行き届いていて、歩きやすい登山道です。登山道周辺にイカリソウの群生が見られる。また、数か所分岐もありバリエーションもあります。 - 久留野道(一般的な山道)
カラソ(白高大明神石碑)からダイヤモンドトレール(久留野峠)を結ぶ道。植林地を進みますが、笹やシダ類、広葉樹の低木もあり、緑が目立ちます。途中、クソマル谷への分岐があります。 - (危)クソマル谷(沢沿いの道)
久留野道から分岐して、ダイトレまで続く沢道。ほとんど人が通ることがなく、間伐の倒木が多く、ブッシュも多いので、道を自分で探りながら登ることになります。後半部に、クソマル斜瀑、クソマル滝、もみじ滝と連続します。その後、ダイトレ合流までもかなりの急登です。 - (危)イワゴノ谷(沢登り)
伏見排水池横からダイトレまで続く沢道。落差のある大きな滝が2か所あり高巻きすることになりますが、巻き道も危険です。大小滝が連続するため沢装備が必須。また、高巻き、倒木個所があり登山靴が必要となる箇所もある。全体的に荒れた谷で、崩落個所も多く、単独遡行は危険。十分な装備と経験が必要です。 - (危)高天谷(沢登り)
高天滝の右横から上に登り入渓します。落差のある滝、堰堤、小滝が連続します。全体的には、明るい感じの谷で自然豊かで秘境感たっぷりです。後半、谷が二股に分岐し、郵便道に通じる方には大きな滝、ダイトレに通じる方には長い滑滝があります。十分な装備と経験が必要です。 - マツバカケ尾/中道、裏道(一般的な山道)
ダイトレから郵便道に入る右側に入り口があります。 - (難)百々川(沢沿いの道)
「どどがわ」と読みます。滝らしい滝はない代わりに大小様々な堰堤があります。コンクリート製のものもあれば、間知石で造られたものもあります。大きな堰堤につけられた鉄筋製の梯子を登るのは、かなりスリルがあります。また、ダイトレ合流近くの尾根への取りつきは、かなりの急登で難所のひとつです。 - 橋本院道・百々川南尾根(一般的な山道)
ダイトレ(パノラマ台道)から橋本院を結ぶ登山道。白雲岳山頂を経由しても行けます。 - 天ヶ滝新道(一般的な山道)
JR和歌山線の北宇智駅から登山道へアクセス。久留野峠と伏見峠間のダイトレに通じる古い登山道です。途中、天ヶ滝を見ることができます。主に植林地を進む安全な道です。登山道と北宇智駅までの距離があり長距離コースとなります。途中、新欽明水があります。 - 小和道・北宇智道(一般的な山道)
JR和歌山線の北宇智駅から登山道へアクセス。高宮廃寺跡、石寺跡、葛城第二十経塚がある古道で、伏見道に合流して、ダイトレ(伏見峠近く)まで続きます。途中、欽明水があります。天ヶ滝新道より荒れた感じがあり、利用者も少ないようです。 - 北山道(一般的な山道)
草谷寺(龍尾寺)から旧草谷寺(龍頭寺)跡、高天岸野神社、龍胴寺跡(龍胴塚)を経て、中葛城山(北山)の三角点を踏んだ後、ダイトレに合流します。ほとんど知られていない道ですが、道は明瞭で大きな危険個所はありません。 - ヒロセ道(踏み跡が薄い山道、急峻)
御所市高天地区から湧出岳、イワゴノ谷を経て伏見峠方面へ続く道です。イワゴノ谷終盤付近から湧出岳に延びるイワゴノ谷北尾根もしくは、北側の涸れ沢から尾根に取付きます。マツバカケ尾根裏道から分岐して道がありますが、踏み跡がかなり薄くなっています。また、イワゴノ谷への枝道もあるので、注意が必要です。三大急登より急峻な尾根道です。
◎その他
