橋本院から破線を辿る(金剛山)
奈良県側から金剛山への道は、郵便道、マツバカケ尾根、天ヶ滝新道などよく歩かれる道もありますが、近年ではあまり歩かれていない道が多くあります。廃寺跡や葛城二十八宿経塚が点在し歴史的にも往来が多かったと思われますが、倒木や未整備で廃道化しているのも事実のようです。今回歩いた高天寺橋本院からの道は、一度歩いたことがある道で百々川に沿って白雲岳へ延びる尾根を辿る道です。関谷道や朝原寺跡などの道と違い、史跡などがあるわけではなく、林業作業と共に歩かれた道ではないかと思われます。



山道に入る前に、その雰囲気が好きな高天寺橋本院に立ち寄りました。今年は数回立ち寄っていますが、日本神話の高天原伝承地とされる霊地でもあり、いつもその佇まいに心が休まります。
橋本院をぐるり一周した後、駐車場奥から橋本院道へ入りました。以前は、簡易なイノシシ避けの金網でしたが、今は非常に頑丈に針金で留められていていました。柵にある連絡場所へ電話するも通じなかったので柵を開けさせていただき通ることにしました。橋本院道は、地形図にも破線で記載があり、今回の入路以外にも道があります。今後は別の道から入る方が良いかもしれません。

柵の先には、シイタケの原木が立てられ栽培されていました。昔、百々川に向かう際、この道を通らせていただいたことがあります。奈良県側は、ほとんど一般の方が地権者で植林地になっています。通行する際には、ルールーを守るようにして下さい。

ルート前半は、林業作業道が何本も通っていて、分岐が多数あります。おそらく伐採置き場(木場)までつながっているものも多くあると思われます。百々川の南側を走る尾根に乗る必要があるので、地形図をよく見て道を選ぶ必要があります。
尾根に乗ると尾根芯を外さないように進みますが、痩せた尾根ではなく、かなり幅のある尾根なので踏み跡が薄いと道が判別しにくいところがあります。近年あまり人が歩いている気配がなく、踏み跡も薄くかなり荒れていました。ピンク色のテープが所々に残っていますが、ルートを辿っているのか?林業用の目印なのか?判別しにくいものもありますので、地形図との確認が必要です。



尾根を進むと徐々に踏み跡が辿れるようになってきます。倒木も多く、見た目より勾配もきついのでなかなか歩が進みません。
大きくルートロスすることはありませんでしたが、荒れているので部分的に道を外していたと思います。

この日は、ダイトレ途中の分岐からサネ尾へ抜けて一の鳥居付近へ歩きました。この分岐から続く道は、一般的な山道で大きな危険個所はありません。ダイトレの階段地獄が嫌な人は、この道を辿るのも良いかもしれません。



