道なき尾根(赤滝谷東尾根)
赤滝谷を遡行した時に、五條道と赤瀧山道の分岐を示す道標を見つけ、赤滝谷から東條山を経て千早峠に向かう古道があることを知りました。赤滝谷の取りつきに赤滝を巻くように石垣が残っているので赤滝谷を沿った道がその古道だと思われます。ただ、道標の表示が「赤瀧山道」となっているので、本来は尾根道を指すのではと思いを巡らせていました。数年前に同じ取付きから尾根に登って東條山を目指し歩きました。取付きの急斜面を登りきると東條山まで問題なく歩くことができ、それ以降数回歩いていました。赤滝谷の右岸で東側に位置する尾根なので、「赤瀧山道」の山道には合致するのでは…と勝手に思っています(笑)
植林地が隣接していて境界を示す杭も打たれているので、人が入り込んでいる尾根であることは疑う余地はありません。ただ、一般的な登山道と違い、明確な踏み跡があるわけではなく、古道として歴史がある形跡はありません。特に、赤滝からの取付きは急峻で下ろうとするとかなり危険です。歩いてみようと思われる方は、まず登りで利用されることをお勧めします。
登りは千早城址に立ち寄り、千早本道の紅葉を見ながら歩いてきました。山頂広場から東條山へ向かうには、ちはや園地に向かいダイトレで、伏見峠、久留野峠、中葛城山、高谷山と歩き、千早峠から千早越え(五條林道)で池の川谷との出合いまで行きます。
ちはや園地周辺の紅葉が綺麗だったので、少し載せておきます。
ダイトレの千早峠近くにキッコウハグマの群生地があるのですが、今年は開花数が少し少なく感じました。
千早峠までは多少のアップダウンがありますが、原則緩やかに下ってきました。
千早峠からは千早越えと呼ばれる五條林道を歩き、池の川谷林道と出合う場所まで行きます。
出合いから林道で途中まで歩き、尾根に取付きます。この辺りは林業の作業道が多く、枝道が沢山あるので地図を見ながら間違わないようにして下さい。また、伐採や搬出など作業期間中は、作業の迷惑にならないように注意して下さい。
東條山周辺の紅葉風景を少しだけ掲載します。主に南側斜面に広がる自然林の紅葉風景です。
東條山は、村界尾根、赤瀧山道(赤滝谷)から千早峠に通じる重要な場所になります。山頂部は植林地ですが、南側斜面は広葉樹の自然林が広がり、村界尾根を含め綺麗な紅葉風景を目にすることができます。
赤滝谷東尾根は、私が勝手につけた名称で、単に位置的な意味合いしかありません。赤滝谷の右岸尾根で谷の東側をはしっています。尾根の最端部は、マス釣り場近くに伸びていて赤滝近くに辿りつきます。尾根道なので尾根芯を外さないように歩けば問題ありませんが、低山特有の浅い尾根や谷があり安易に歩くと間違った尾根に迷い込んでしまいます。特に下る時は注意が必要です。
地形図上のP708辺りから植林地ではなく、低木の樹林帯に入っていきます。それと同時に徐々に尾根幅は狭くなってきます。
尾根の最先端から急に勾配がきつくなり、水平距離50m、標高差50mと急角度で下ることになります。ロープや鎖などは一切なく、落ち葉で滑りやすくなっているので、木の幹や根っこを頼りに下ることになります。マス釣り場側は切れ落ちているので、できるだけそちら側には近寄らないようにして下さい。ロープやシュリンゲなどがあれば、より安全に下ることができると思います。