リハビリと体力測定(ダイトレ縦走)
登山を始めて間もなくの2012年4月8日に参加した「チャレンジ登山大会(ダイトレ)」以来のダイトレ縦走。金剛山を分岐とした二区間では、それ以降も数度チャレンジしていましたが、通しで歩いたのは実に9年ぶりでした。2012年当時とは違い、ルートも異なり、近年実施されている区間に類似したルートで歩いてみました。今年8月に再発した頚椎症の治療中で重いザックを担ぐことはできませんでしたが、十分な水分と行動食&エマージェンシーキット程度の軽装備で歩きました。当初は、金剛山で下山する計画でしたが、金剛山到着時の体調と時間から紀見峠まで歩いてみることにしました。要した時間は11時間強と想定よりかなりかかってしまいましたが、この距離をまだ歩けたことは励みになりました。
当日は、近鉄古市駅まで自家用車で行き、当麻寺駅まで電車移動しました。ちなみに山を団体で歩くことは好きではないので、11月に行われるチェレンジ登山大会には参加せず、一人で歩くことにしました(笑)※カメラもコンデジなので画質が悪いです。




ダイトレを利用した縦走大会は、大阪府山岳連盟と大阪府勤労者山岳連盟が主催する2大会があります。スタート地点から平石峠までのルートに若干の違いはありますが、両大会とも約35kmの長丁場を歩くことになります。


大阪府勤労者山岳連盟の大会は、祐泉寺から馬の背を経由して岩屋から竹内峠に抜けて平石峠へ向かいますが、大阪府山岳連盟のルートは、祐泉寺から岩屋、二上山万葉の森駐車場から林道を通って平石峠へ向かいます。


平石峠周辺には、三角点が二か所あります。「竹内山」は少し藪に覆われているので注意して探してみて下さい。


このルートの厄介なところは、やたら階段が多いことです。まず最初は、岩橋山周辺の階段ですが、特に南側の階段は急で下る場合は足元に注意が必要です。木製のステップが多いので、雨上がりなどはスリップし易いのでより注意が必要です。


ダイトレは、竹内峠から水越峠を経て紀見峠まで続く稜線がルートですが、古くから河内の国と大和の国を結ぶ峠道が数多くあり、体調などによって下山するエスケープルートには事欠きません。大和葛城山ではロープ―ウェイもあるので体調に応じて歩くことも可能です。


持尾辻バイオトイレを過ぎて少し進むと、大和葛城山への階段地獄が始まります。岩橋山周辺の階段数とは比べ物にならない長い長い区間の階段が続きます。多くの方が歩かれる道なので、階段も朽ちている箇所が多く、道も削られているので歩き辛くなっています。


チャレンジ大会では、大和葛城山の山頂はルートから外れていますが、今回はお天気も良かったので少し立ち寄ってみました。ススキや晩秋の花が咲く山頂高原は、お天気も良くここでリタイアしたくなる誘惑にかられました(笑)



水越峠への下りは、急峻でステップ幅が合いづらい階段が続きます。足元には十分注意して下さい。

大和葛城山から水越峠の急な下りの後、水越峠からカヤンボまでのガンドガコバ林道歩きが地味にこたえます(笑)

このルートの最難関は、やはり大和葛城山から金剛山一の鳥居までの区間だと思います。特に大和葛城山から水越峠への下りを終えた足に金剛山の登りは堪えると思います。階段が多く続くのは、カヤンボから旧パノラマ台、サネ尾からダイトレに合流する付近の二か所です。長丁場を歩いてきた足は、自ずと疲れがたまっているので無理せずゆっくり歩く方が良いと思います。



金剛山到着は、予定より少し時間がかかっていましたが、体調的には余裕があったので紀見峠に向けて歩くことにしました。


久留野峠から中葛城山への長い階段がこのルートの最後の関門になります(笑)

中葛城山の三角点「北山」は、階段を上がりきったあたりから左側(東)の笹原に踏み跡があります。

中葛城山からしばらくは多少のアップダウンはあるものの標高差の少ない尾根歩きになります。

千早赤阪村から奈良の五條へ抜ける主要な峠道の拠点が千早峠…文久3年8月17日(1863年9月29日)午前に観心寺に集まった天誅組一行は、大和国五條に向かうべく千早峠を東に進んだそうです。

神福山(じんぷくさん)山頂には笹尾神社の小さい祠があり、南北朝時代に楠木正成が築いたとされる笹尾塞跡も残されています。また、葛城28宿第19番があり、江戸初期にはこの地に神福山神福寺があったとされています。


河内長野市、五條市、橋本市の3府県3市の境界に位置する「行者杉」には、役行者のお堂が二本の巨杉の間に祀られています。






西ノ行者堂に近づく辺りから森の中に陽が差し込みにくくなって薄暗くなってきました。山ノ神への長い長い階段が続きますが、足元が見えづらく最後の試練になりました。(ヘッデンを持っていましたが、使用するほどではありませんでした)




最後に、ダイヤモンドトレール(略称:ダイトレ)は、1970年に大阪府によって整備された大阪・奈良・和歌山県境の金剛・葛城山系の稜線を縦走する自然歩道です。水越峠を初め大きなアップダウンもあり距離もさることながら累積の標高差も2000mを超えます。六甲縦走、比良縦走とならぶ関西地方を代表する縦走路となっています。
