2年ぶりの金剛山・妙見谷(奈良県・大阪府/金剛山地)
2016年7月に丸滝谷を登って以来の金剛山…Facebook「金剛山を歩く」の管理者でもありながら、長く足が遠のいていました。2年ぶりにどのルートで登ろうかと迷っていましたが、いくつかの理由で、あえて「妙見谷」を登ることにしました。
今年8月14日この谷の上部で滑落事故があり、一人の方がお亡くなりになりました。
事故の状況は、色々な方が投稿もされているので割愛させていただきます。
以前から台風や降雨災害のたびに、金剛山の登山道では崩落や倒木が発生しています。カトラ谷、寺谷、妙見谷、郵便道、高天谷など大規模な崩落により、登山道の趣も大きく変わってきました。登山者だけでなく多くの方が登られる金剛山ですが、必ずしも安全な道ばかりではありません。
改めて、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
山だけではありませんが、自然の中に身を置くことは、絶えず危険が付きまとうことを再認識した山行きでした。

府道705号線から妙見谷へ

作業道を少し進むと作業小屋…作業小屋周辺も過去に大規模な崩落と倒木のあった場所

木材運搬用のレールが残る…ここを登ると妙見尾根道

作業道終点から登山道に進むと谷には小滝の連瀑帯(最下部には、横飛の滝があります)

かなり不安定なアルミ製の梯子…ロープも古く、足場も悪いため十分注意が必要です!!(沢を歩く方が安全かも…)

妙見の滝…倒木が多く以前より落差が無くなっている感じ(滝の右側斜面を巻き上がります)

倒木や斜面の崩壊で木の根や地肌が露出…2012年頃までは、緑の苔に包まれた神秘的な感じの谷でしたが・・

妙見谷は小滝が連続する谷で、沢登り初級レベルと言われていますが、沢歩き程度です(妙見の滝を除く)

水飲み場…湧水が絶えることなく流れ出しています

倒木が多く、岩肌の苔も少なく全体的に白っぽく見えます…右岸に巻き道が続きますが、斜面崩壊などで危険個所もあります

この辺りは、昔ながらの雰囲気が少し残っています

登山靴でも注意すれば遡行に大きな問題はありません(但し、それなりに濡れますが…)

谷の右岸は植林地…大きな倒木、小規模な崩落が多く見られました

山頂方面への分岐箇所(現在)…今年8月14日この崩落地で滑落事故(1名死亡)がありました。右側の谷(正規ルート)に入らず、崩落地を直進したようです。見た目以上に傾斜はきつく、地盤が緩い上に浮石だらけです。少なくとも登攀具があっても十分機能しないと思われます。

水飲み場

左岸側の谷(水飲み場すぐ)へ進むのが本来のルートです

若干の倒木はありますが、自然林に囲まれた谷で崩落個所は見当たりません

谷を詰めると水の流れは無くなり広葉樹林の森に入って行きます

踏み跡を辿っていくと山頂広場の南端へ

久しぶりの山頂売店前へ
以下は、2012年9月に妙見谷を登った時の写真です。
すでに千早本道側から大きな崩落がありましたが、分岐地点ではまだ木々も多く、現在の風景を想像することはできません。この当時でも、崩落地上部では大きな岩が点在し、浮石も多く、かなり危険な状態でした。目には緩やかな斜面のようにうつりますが、一度足を踏み入れると抜き差しできない状況に陥りやすい場所です。

2012年9月の山頂への分岐箇所の様子

2012年9月の山頂への分岐箇所の様子…すでに大きな崩落がありました

崩落個所の上部…大きな岩が点在する危険な様相