早春の花を愛でに谷道へ
今年は冬山を断念して里山の探索中心に山を楽しんでいますが、そろそろ各地で山野草の目覚めが聞かれ始めました。暖冬の影響で鈴鹿や金剛山でも開花は早いようです。今回は、久しぶりに金剛山の花を見に行こうと計画したのですが、花以外の楽しみも考えて沢道を歩こうと検討しました。この時期だとツツジ尾谷やカトラ谷などが一般的なのですが、多少アドベンチャー感も味わいたくて石ブテ西谷を選定しました。
石ブテ西谷は、妙見谷や丸滝谷、石ブテ東谷に比べると少し難易度は高いと思います。沢装備であれば、すべての滝をお助けロープを使わず直登でき、ピストンして下りにロープで懸垂下降の練習をします。
金剛山の北側斜面に開けた谷で日差しが入りやすく明るく渓相の良い谷です。また、金剛山の谷の中では比較的落差のある小滝が続き、アドベンチャー感を満たすには十分な谷です。ただ、谷の上流部は植林地帯で渓相ががらりと変わり、薄暗い単調な谷になり、楽しめる区間が非常に短いのが残念です。石ブテ西谷は、沢装備なしでも遡行することは可能ですが、お助けロープは古く、巻き道も崩落している個所もありますので、ハイキング感覚では入渓しないで下さい。また、下りは装備が無いと非常に危険を伴ないますので迷い込まないようにして下さい。
今回は、青崩から石ブテ林道(左岸)で入山し、石ブテ尾根や青崩道への分岐を過ぎた辺りから入渓しました。谷の核心部を遡行した後、セトに登り黒栂谷道でツツジ尾谷へ向かいました。下山はツツジ尾谷の途中から引き返し、黒栂谷道を登り返して青崩道で下りました。
































青崩道のセトからツツジ尾谷へ向かうために黒栂谷道を下りました。黒栂谷道もかなり久しぶりだったのですが、踏み跡も明瞭な道です。ただ、距離は短いですが結構な勾配なので、帰りの登り返しがきつかったです(笑)








水分神社から六十六町の道のりで梵字が彫られています(町≒109m)


この日出会った山野草をスライドにしていますのでご覧ください。今年は暖冬だったお蔭か!?シロバナネコノメソウの群生を見ることができました。さほど珍しい花ではありませんが、ここまでの群生は珍しいです。サイゴクサバノオは十分な日差しがないと花の開き方がよくありません。日差しの差し込み時間帯に合わせて自生地を訪れることをお勧めします。
