金剛山の夏花(2021年7月)
金剛山の夏を彩る花と言えば、イワタバコ、「こごせゆり」とも呼ばれるヤマユリ、そして梅雨の終盤から初夏に咲くギンバイソウです。もちろんその他にも多くの花が咲きますが、彩りや花姿など代表格と言って間違いはないと思います。この投稿では、2021年7月に金剛山を歩いた時に出会った花々です。すべてを載せているわけではありませんが、金剛山の夏を彩る花々なので是非探しながら歩いて下さい。
ギンバイソウ(銀梅草、学名:Deinanthe bifida)は、金剛山ではカトラ谷周辺の樹林帯の斜面や沢沿いに多く見ることができます。花は装飾花と両性花があり、装飾花はがく片が2枚か3枚の素朴な形ですが、両性花はがく片と花弁がそれぞれ5枚でおしべがたくさんあり梅の花に似た優雅さがあります。梅雨の季節を代表する花として人気があります。
春の花の季節から梅雨を挟んで初夏の花に移り変わる時期でも、金剛山では多くの花が咲いています。オカトラノオ、ホタルブクロは終盤に差しかかり、ジャコウソウやキツリフネ、ヤブカンゾウ、モミジカラスウリ、クサアジサイなどが咲き始めていました。
ツチアケビ(学名:Cyrtosia septentrionalis)は、森林内に生育するラン科植物、腐生植物(菌従属栄養植物)です。腐生植物の中では、草たけが高く、大きく赤い果実をつけ、咲いていればとても目立つ花です。金剛山では、比較的色々な場所で見ることができます。
ヤマユリ(山百合、学名:Lilium auratum)は、地方によって様々な色々な呼び名があるそうです。金剛山でも古くから『こごせゆり』と呼ばれています。ちなみに『こごせ』は、金剛山のことです。金剛山でも人気のあるササユリが優雅、優しさの代表だとすれば、このヤマユリは、花言葉『壮言』そのままです。山の中でもよく咲いていますが、府道705号沿いにも咲いているのをよく見かけます。
イワタバコ(岩煙草、学名:Conandron ramondioides)の花言葉は、『涼しげ』だそうです。沢沿いの岩場に群生することが多く、葉っぱが煙草のそれに似ていることが名前の由来だと言われています。金剛山でも沢沿いの岩場に咲きます。稀ですが白花も咲くので探してみてはいかがですか。




