座頭谷/花を探し低山徘徊
昔、有馬に向かっていた座頭が有馬街道で分岐道を誤り荒地の谷に迷い込んで遭難したことが名前の由来と言われる『座頭谷』 …太多田川最大の支流(座頭谷川)で、約1.8kmの谷に20を超す砂防堰堤があるそうです。
すぐ近くに近畿地方でクライミングのトレーニング場所として知られている『蓬莱峡/屏風岩』があり、谷の入り口には、昔温泉地であった座頭谷温泉跡地があります。注)昭和15(1940)年~25(1950)年蓬莱峡温泉(冷泉・炭酸泉)があったとのことです。
予定があり山岳連盟の岩場講習会に参加できないので、蓬莱峡でトレーニング&座頭谷の散策をしてきました。

万里の長城のようだと言われていますが・・微妙(笑)
砂防ダムの中には、鎧積堰堤と呼ばれる昭和初期の代表的なダムがあるそうです。その石積工法は表面に鎧のようなふくらみを作り、落水が直接目地に当たらないように工夫されているそうです。下の写真の堰提を見るとわかりますね。


座頭谷は、4段堰提までは右岸に登山道が続いています。但し、踏み跡には河原への分岐が複数個所あります。4段堰提上部も右岸に顕著な踏み跡がありますが、河原を歩いても問題ないので奇岩を楽しみながら自由に散策できます。
座頭谷は本流以外にいくつかの支谷(支流)がありますが、どこも堰提が多い上に風化した脆い岩壁に囲まれ、全般的に危険な個所が多いと思います。座頭谷東滝は本流から東側に分岐した支谷にかかっています。水量が少ないため滝としての魅力には欠けますが、岩壁に囲まれた景観は結構迫力がありました。
蓬莱峡、座頭谷周辺のことはまだあまり知識がありませんが、風化花崗岩の岩峰に囲まれた『剣山(けんざん)302m』に興味があり山頂への道がないか少しだけ探索してみました。脆い岩壁は避け、急勾配の斜面を木の根や立木を頼りに尾根まで登ってみました。尾根を伝えば山頂まで行けそうでしたが、夜用事があるため時間的にピークハントは諦め次回の楽しみとしました。
10月20日に予定されている山岳連盟の講習会と孫の運動会が重なったため参加できないので、座頭谷を散策した後、屏風岩に岩場トレーニングに向かいました。ソロで垂直の岩壁を登ることは私にはできませんが、緩斜面にロープを設置して登下降の練習をしたり、支点を確保して懸垂下降やロープの回収練習をすることは可能です。ロープワークを必要とする山行きは普段することがほとんどないので、これからも定期的に練習をしようと思っています。
この日目的のひとつは、座頭谷に咲くというムラサキセンブリ(紫千振、学名:Swertia pseudochinensis)を探すこと。ムラサキセンブリは、環境省カテゴリでは準絶滅危惧(NT)とされていて、奈良県では絶滅したと言われています。