貸切の蓬莱峡にて
久しぶりに大阪府山岳連盟主催の講習会(登山インストラクター養成講座)に参加してきました。毎年、春と秋に開校する講習会ですが、私は春からの受講生です。今回は、岩場歩行と懸垂下降の補講で参加しましたが、秋から受講されている方々との合同講習でした。講習場所は、兵庫県裏六甲の蓬莱峡でクライミングのトレーニングでは近畿地方では有名な場所で、休日ともなれば多くの人が集まります。同連盟の他の岩場講習会も蓬莱峡で行われることがあります。
この日は、猛暑日になるとの予報があったせいか?私たち以外には来訪者はいませんでした。思っていたほど暑さに悩まされることもなく、充実した講習を受けることができました。
そして講習のたびに思うのですが、講師の方々の熱心さには頭が下がります。特に安全にかかわることに関しては、しばしば語気を荒げて注意が飛びます。講習と言えども危険と隣り合わせ、気を抜けば大事故につながるので当然のことです。メリハリがついた指導は大切だと感じます。こういったことも学ぶべき要素のひとつだと思います。







緩斜面での講習は、①プルージックでの安全確保、②三点支持での歩行、③前向き降下の足運び(つま先方向や歩幅など)④肩がらみでの懸垂下降(プルージック、マッシャー結びでのバックアップ)を反復練習します。クライミングの経験がない人には、緩斜面でも「怖さ」を感じ、なかなか難しいものです。特に前向きで岩場を降下するのは大変ですが、繰り返し練習すれば感覚が身に着くと思います。








大屏風岩の壁面で行うトラバースから緩斜面での前向き下降と懸垂下降は、総合的な訓練になります。特に安全確保(自己ビレイ)は自然と行うことができるようにならないといけません。(絶えず注意が飛びます)プルージック、カラビナスルーなどあらかじめ装備点検しておかないといけません。
写真で見ると簡単そうですが、写真中央のトラバース箇所は足がかりが少なく、結構厄介です。岩と身体の距離感が慣れるまでなかなか難しいです。※張り付いてしまうと動けなくなりますよ(笑)


同行者の方にいただいた懸垂下降中の写真 緊張した面持ちです(笑)


大阪府山岳連盟の登山インストラクター養成講座は、座学も実習も短期講習ですが、認定をとれるまで繰り返し補習を受けることが許されています。クライミング要素だけでなく、非常時のツエルト利用など日常なかなか練習できないことを教えていただけるので、とても有意義な講習だと思います。