低山で発汗トレ(星田連山)
早春から続いた花の季節も一段落して、湿気の多い梅雨に突入。気温だけでなく湿度も高くなるにつれ、まだ慣れていない体は悲鳴をあげています。登山では熱中症への対策が必須となる時期がやってきました。真夏の低山歩き、熱中症対策のために、自宅から歩ける里山で発汗トレを始めています。
気温が高い、湿度が高い、風が弱い、日差しが強いといった暑熱環境下では、体が十分に対応できない場合があります。そのような体温維持の仕組みが破綻するのが熱中症です。スポーツ医学では、暑さが本格化する前に運動などで、汗が出る通り道である「汗腺」の働きを活性化させる訓練を積むことを推奨しています。下記に注意点などを記述します。
- 熱中症は気温の高さだけが原因ではありません。気温はそれほど高くなくても、風通しの悪い環境(森林など)でも発症します。
- 汗によってかなりの塩分が失われていますから、真水だけを飲むのではなく、水1リットルに対して2グラム程度の食塩を入れたもの、あるいはスポーツドリンクを飲むようにして下さい。私は、スポーツドリンクを水で1/2に薄めたものを摂取しています。
- 夏の野外では30分ごとの補給が望ましく、その際は日陰で休憩もとるようにしましょう。
- そして予防として、暑熱順化という方法があります。高湿度に加えて急激に気温が上昇した場合、急には暑熱環境に適応しにくく、熱中症になりやすいので、少しずつ体を慣らしていくようにします。
- 登山前から水分摂取しておく(出発前に300~500mlくらい)
- 必要水分量(ml)=体重(kg)×行動時間(H)×5(ml)※真夏や難路では、5→6,7で計算、行動中の摂取量は、7~8割位です。
- 下山後など1日の行動が終わった後は、足りなかった水分をしっかり摂りましょう。
この日の水分摂取量(行動中)は、アクエリアス(1/2希釈)2500mlと炭酸系が1000mlでした。上記の計算式では、3050mlなので十分摂取していたと思います。それでもかなりの疲労があり、体に熱がこもった状態になっていました。真夏本番まで、適切な発汗作用が得られるように、近くの里山歩きでトレーニングを続けようと思っています。

JR河内磐船駅からほしだ園地へ歩き、星のブランコを眺めてから星田連山巡りに向かいました。星田連山は300mに満たない超低山群です。各ピークは尾根で連なっている場合と浅い谷で区切られている場合があります。尾根道は、高木が無く日差しを遮るものがあまりありません。また、谷筋は低山ゆえ保水力が乏しく、湿潤で湿気の多い森林帯になっています。まだ梅雨明けしていませんが、熱中症対策、特に吸水に注意しながら歩きました。星田連山に関しては、『星田連山を楽しむ』をご覧下さい。


生駒山の神南備山の四至の北を限る地名として登場する饒速日山は、交野を北流する天の川の磐船峡谷の奥、磐船神社(饒速日命)の北、いわふね自然の森に聳える「哮ケ峯」だとも言われています。哮ケ峯と呼ばれる山は、南河内の葛城山ろくの河南町平石にも、同じく饒速日命が天下ったとされる哮ケ峯があり、山ろくに磐船神社が祀られています。このほか生駒山の北嶺斜面に位置し、直越(ただごえ)道が通っていた草香山にも、哮ケ峯や饒速日山と呼ばれていた所があり、巨石遺構が存在しています。いずれにせよ、生駒山地周辺が神話に関わる地であることは確かなようです。
哮峯の石碑を見た後、園地の管理道を少し歩き、途中から大谷ハイキングコースと呼ばれていた道を歩き、星田連山を縦走することにしました。大谷ハイキングコースは、園地の管理道に沿う形で道が続いていますが、現在はあまり歩かれていません。






星田連山の山名は、昔の小字名が付けられています。廃小松寺があった時代は、いくつかの参道には人通りも多く賑わっていた山域だと言われています。星田連山の一部には、当時の面影を伺える場所も少し残されています。











南夫婦石山と夫婦石山は、星田西へ向かう道からは離れ、夫婦石尾根(止水小提尾根)を辿ります。
南夫婦石山と夫婦石山からは、来た道を戻り星田西の住宅地に向かうのが一般的ですが、今回は夫婦石尾根をそのまま下る道を探索してみました。薄いですが踏み跡も古いテープもあり大きな危険個所はありません。但し、星田山手の住宅地に出る手前の少しの区間は、藪に覆われていて歩き辛い上、住宅の裏側を歩くことになりました。わざわざこの道を歩く必要はなさそうです。



熱中症対策としては、給水だけでなく、帽子を含めたウェアなどの工夫や歩く時間帯の選定など考慮することが他にもあります。伊吹山のように森林地が非常に少なく、日差しを真面に受ける地形などでは、摂取する水分量も計算値より多く必要となります。低山だからこそ気を付けなければいけないことが多くあるので、正しい知識を得るようにしないといけないですね。
