バリエーションを楽しむ
廃小松寺の参道を巡りながら妙見から登り、南星台へ下った後、星田連山の中では登頂しにくいと言われている茄子石山と早刈山のピークを踏もうと地形図と睨めっこしながら歩きました。前半戦では南宗円山から地蔵谷山へのショートカットを試しましたが、低山帯での地図読みは、難しくもあり楽しくもあります。
星田新池から地獄谷尾根古道で登り、まだ見たことがなかった聖滝(茄子石ノ滝)に立ち寄り、広望丘近くから茄子石山へショートカットを試みました。地形図では、地蔵谷山と同じくさほどの標高差は無く、位置取りと現場状況の適切な判断ができれば問題ない筈…。







茄子石山へは、一蓋被ノ嶺から尾根を辿って行くのが一般的だと思いますが、地形図で見ると広望丘側の斜面はさほど急ではなさそうだったので広望丘から五段ノ滝に向かう途中からショートカットに挑んでみました。








この日三つ目のチャレンジは、早刈山のピークを踏むこと。一蓋被ノ嶺で眺望を楽しんだ後、拂底谷(ボッテ谷)への道を下り、途中から中央道へ入り早刈山を目指すことにしました。結果は…





















蛇足ですが、星田60名山のひとつ「女山」は、星田コモンシティの一角にありますが、団地敷地内のため立入禁止です。今回は偶々掃除をされていた方に声をかけると写真撮るだけならと許可をいただき入らせていただきました。フェンスに銘板がかけられていましたが、ピークはフェンスの奥だと思われます。一応確認できたのでご報告まで。

結局、早刈山のピークを踏むことは時間的なこともあり断念しましたが、26ものピークを踏むことができました。地形図を見ながらバリエーションルートを辿ることは、低山でも達成感があり、読図能力や山を歩くのに必要な感を養うのに役立ちます。ただ、低山と言えども自然を相手にする登山では危険が付きまといます。適切な装備と事前の計画はチャレンジするための最低限の資格だと思います。皆さんも安全にバリエーションを楽しんで下さい。
◎歩く際の注意点(低山を侮るなかれ!)
星田三山と呼ばれる北山師岳、星田山、日高山があり、最高峰の羽伏山でも284.2mの超低山群です。ほとんどのルートはよく整備されていますが、未整備区間や廃道化している道、崩落個所、藪に閉ざされた区間などもあります。低山と言っても急斜面のトラバースやルンゼ、砂防提もあり、地形図にルート記載のない道が多く、道迷いなどには十分注意が必要です。また、入り組んだ地形のため細かなアップダウンが続き、歩く距離以上に体力が必要になります。
この山域に限りませんが、必要以上にテープ類が多いです。里山は色々な方が登られるのである程度のテープ類はあってもいいと思いますが、折角の自然景観を損なうような過度なテープ(私設)は取りつけないようにしてほしいものです。尚、林業や保全、倒木処理のためのテープもありますので、必ずしもテープがルートを示しているとは限らないので注意して下さい。
- 地形図、コンパス、GPSを使用した読図力が必要な箇所があります。
- 崩落個所や急斜面のトラバース、道迷いに備え、シュリンゲなどの装備を持たれることをお勧めします。
- 低山ですが、谷の深い場所や岩場があります。道に迷った時は、尾根まで引き返すようにしましょう。
- テープが多くありますが、テープを頼りにせず自ら地図やGPSで確認しましょう。新緑から落葉するまでの季節(初夏から晩秋)は、藪が茂り、蜘蛛の巣、蜂やマダニ類も活動期にあるので、バリエーションルート探索は冬場が良いと思います。
