廃村の今(霊仙今畑集落跡)
霊仙(りょうぜん)今畑集落は、滋賀県犬上郡多賀町霊仙にある廃村です。霊仙山の登山道入り口に位置し、県道17号から山道を十分ほど登った標高約420mほどのところにあります。車道もなく物資等も人が背負って徒歩で運搬していた村でした。最盛期には17軒程の家屋と寺院がありましたが、1979年(平成9年)に廃村となり、1998年に住民人口が0になったということです。現在は、ほとんどの家屋は朽ち果て、一部の土倉や宗金寺の建屋が残っているだけです。霊仙山登山道の途中ということもあり、登山者にはよく知られた場所でもあります。またこの廃村周辺には、フクジュソウ、セツブンソウ、エビネ、クリンソウなど多くの山野草が咲くことでも知られています。地方自治体も廃村の動植物を保護する活動を行っているようです。今も残る苔生した石垣と朽ちかけた建屋など当時を彷彿とさせる風景が趣のあり、徐々に自然に変える姿を見せてくれています。
今回は、久しぶりに今畑登山口から笹峠、近江展望台、南霊仙から西南尾根を歩き、霊仙山最高点、霊仙山山頂を経て、汗ふき峠から落合ルートを辿る周回ルートを歩いてきました。


















県道17号の終点に位置する落合集落もまた過疎化により廃村となった村です。周辺集落の中心的存在で、霊仙廃集落群の中でも最大の規模を誇った落合集落は、林業、製炭などが営まれていたそうです。蓮休寺、霊仙神社がり、多賀町立多賀小学校霊仙分校がありましたが、1993年廃校となりました。現在ほぼ無人化していますが、近隣の方などの管理が比較的行き届いているようです。



