真夏の伊吹は灼熱地獄(伊吹山)
今年こそ花の山「白山」へ遠征しようと計画を練っていましたが、天候の加減で断念せざるを得なくなり、近場の伊吹山へ変更しました。しかし、これまた天候状況で急遽朝起きてから登ることになってしまいました。真夏の伊吹は、日中に登るのは自殺行為と言われるほど灼熱地獄の登山になります。本来なら夕方か早朝、または夜間登山が望ましかったのですが、急な変更だったのでスタートは日が高く登った8時過ぎになってしまいました。天候を見ての判断とは言え、完全な計画ミスになってしまいました。
数年前、同じように極暑の日に登った際、途中で熱中症気味になりながら、やっとの思いで登頂し、翌日高熱を出した経験があります。その時も水分は十分に持っていたのですが、給水するタイミングや日差しを避ける工夫、ペース配分など反省点が多かったことを思い起こしていました。
今回は、ハイドレーション2ℓをザックにセットした上で、保冷袋にペットボトル500㎖×4本(内、1本は凍結)、大きなアイスノンを持参。水分量としては十分だったと思います。但し、給水のタイミングなどに今回は気を付けながら歩くことにしました。また、帽子はもちろんのこと首筋を隠す工夫など日差し対策も考慮してみました。こまめに休憩を取り、その際もできるだけ日陰を選ぶようにしました。
この日出会った花々の記事は、『灼熱の先に天空の花(伊吹山)』をご覧下さい。

登山口から一合目までは、植林地を中心とした樹林帯を歩きます。当然日差しは遮られるのですが、逆に風も遮られるため、高温多湿のこの時期は、天然のサウナ状態となり体力も気力もかなり削られてしまいます。人それぞれの感覚かもしれませんが、真夏の伊吹山登山で高温多湿の樹林帯歩きも炎天下での歩きに匹敵する過酷な区間かも知れません。


天然サウナの樹林帯を抜けると日差しを遮るものがない道が続く一合目から二合目の区間。五合目から山頂区間が伊吹山登山の核心部と言われますが、真夏に関していうと同じ炎天下の道でも標高が低いこの区間の方が歩くには過酷かもしれません。

三合目にはユウスゲを中心とした山野草保護地域があります。正直、二合目までで体力も気力もかなり削られてしまっていて、三合目のお花畑を散策する余裕はないのですが、それでも保護柵の中に入って花を探索しました。ユウスゲは下山時の楽しみにとっておきました。
三合目から四合目までは、日差しを遮る樹木がない草原、四合目から五合目までは樹林帯となっています。

五合目には、売店があり、主に休日営業しています。また、自動販売機も設置されています。ベンチもありますが、日差しを遮るものは無く、真夏にここでゆっくり休憩することは辛いかもしれません。(売店が営業中は、商品を購入して休憩することは可能です)この日もザックを降ろし十分水分補給した後、山頂を目指しました。八合目辺りからガスがかかり日差しを遮ってくれたことも運が良かったのですが、五合目からは徐々に標高も上がり、風も通るため思っているよりは暑さを感じることなく歩くことができました。



山頂に付くと急いでえびす屋さんに入り、生ビールと食べたかった伊吹そばを注文。ザックの中は、ペットボトルとハイドレーション、アイスノンでいっぱいでしたが、伊吹は山頂で食料を調達することができるので助かります。ゆっくり食事した後、山頂台地を散策し、中央登山道コース、西登山道コースを歩いて、お花畑などを散策しました。



そして最後のご褒美にユウスゲの開花…15時半頃に開花すると言われているユウスゲですが、15時に三合目に到着して山野草保護地域を確認すると数輪ですが開花していました。久しぶりに見るレモンイエローの花は清々しく本当に疲れを癒してくれました。
