茅場に咲く朝貌の花(岩湧山)
山上憶良が秋の七草を詠んだ「萩の花 尾花葛花 なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝貌の花」という歌が万葉集にあるそうです。そして「朝貌の花」とは桔梗だと言われています。また、「新撰字鏡」(901年)では、キキョウのことを「阿佐加保」と説明しているので「朝貌の花」と言われたものは桔梗のことであるとするのが、現在は通説となっているそうです。
古から人々に愛されていたキキョウですが、現在は環境省のレッドリストで絶滅危惧II類 (VU)に指定されていて、自生地はかなり少なくなっているそうです。岩湧山の茅場には、キキョウの自生地があり毎年この時期に美しい色合いを見せてくれます。数年前にキキョウを見に岩湧山を登りましたが、今年は株数が少なかったような気がしました。
岩湧山には、あまり登る機会がなく、紀見峠と滝畑からしか登ったことがありませんでした。岩涌寺周辺を起点とし「七ッ道めぐり」と呼ばれる登山道があるようですが、今回はぎょうじゃの道で登り、きゅうざかの道で下ってきました。また、季節の良いときにのんびり歩きたいと思います。







































茅場でキキョウやナンバンギセルなどの花をゆっくり観察して、広場で軽く昼食をした後、きゅうざかの道で岩涌寺へ下りました。
