五劫思惟の創造美(赤目渓谷)
赤目四十八滝は、滝川の清らかな流れと深い森がつくる深山幽谷。桜、新緑、紅葉と四季折々の鮮やかな風景の中、滝を望むことができます。「平成の名水百選」「日本の滝100選」「森林浴の森100選」「遊歩100選」にも選ばれ、ハイキングや散策、森林浴など、さまざまに自然を楽しむことができます。
『赤目』の由来は、役の小角(えんのおづぬ)が滝に向かって行を修めていると不動明王が赤い目の牛に乗って姿を現したという伝説から来ているといわれています。赤目四十八滝の『四十八』とは数が多いことを意味し、阿弥陀仏が法蔵菩薩の時代、四十八願をたて五劫(ごこう)の思惟(しゆい)をこらし修行を成就したしたことからこの名がつけられたとも言われています。赤目渓谷自体も長い年月を経て豊富な水の流れが造りだした渓谷美を見せてくれています。
今回は、新しい相棒のα7Ⅱのテストを目的に渓谷をのんびり歩いてきました。四季折々の美しさを見せてくれる赤目渓谷ですが、水量が豊富な梅雨時期の新緑に生える風景は格別です。
◎赤目五瀑
「赤目四十八滝」のうち主要な5つの滝で、不動滝、千手滝、布曳滝、荷担(にない)滝、琵琶滝をさします。
- 不動滝(ふどうだき)落差約15m
不動明王にちなんでこの名が付けられたそうです。滝参りとはこの滝にお参りすることで、明治の中頃まではこの滝より奥は整備されておらず、原生林で足を踏み入れることはできなかったそうです。 - 千手滝(せんじゅだき)落差約15m
岩を伝って千手のように流れ落ちる様から名付けられたとも、千手観音にちなんで名付けられたとも言われています。 - 布曳滝(ぬのびきだき)落差約30m
一枚岩を一条の布をかけたように落ちる滝で、その美しさは赤目五瀑の中でも秀でていると思います。また、滝壺は深さ30mとも言われ自然の力と創造美に感心させられます。 - 荷担滝(にないだき)落差約8m
滝が岩を挟んでふたつに別れて流れ落ちるさまが、荷を担っている姿に見えるためこの名前が付けられたそうです。すぐ上にも深い緑色した滝壺とそこに落ちる滝があり、渓谷でも有数の人気スポットです。 - 琵琶滝(びわだき)落差約15m
滝の形が琵琶に似ているので琵琶滝と名付けられています。深い蒼色した滝壷と切り立った岩壁を落ちる滝姿が美しいです。
赤目五瀑に代表される赤目渓谷(滝川渓谷)ですが、片道約4km弱には多くの小滝や美しい渓流美、勇壮な柱状節理風景を楽しむことができます。遊歩道はよく整備されていますが、勾配のきつい個所や滑りやすい個所が多くあるので、足元は安全に歩ける靴で行くようにして下さい。梅雨時期は水量も多く豪快な流れを見ることができるのでお勧めです。




























◎新緑に包まれる渓谷
この時期は、渓谷内の水量も多く、山の保水量も多いため、木々の新緑、苔やシダ類の緑が渓谷内を緑で覆います。
