面白可笑し低き峰々(星田連山)
大阪府交野市の東に広がる山域にある星田連山(星田60山)の中で、比較的到達しにくいと言われる三山(拂底山、茄子石山、早刈山)を歩いてきました。今までにも数度これらのピークを踏んでいますが、一部ルートが明確でなかったり、枝道があったりとわかり辛いピークです。この三山への道は、藪漕ぎや一部ザレた斜面の急登などをこなせば、大きな危険個所は無く到達は可能なピークです。但し、地形図やGPSでの読図能力は必要なので注意して下さい。

清滝山に登った後、国道163号清滝峠から逢阪の農道を通って拂底山への取付きに向かいます。

先ずは、拂底山(ボッテ山)を目指します。道の不明瞭さで言えば、拂底山が星田連山の中では一番到達しにくい山だと思います。私の知っているのは、三通りもしくは四通りありますが、取付きまでのアクセスを含め、踏み跡は薄くわかり辛いものです。今回は、比較的取付きやすい道を選択しました。逢阪から続く農道から日高山へ続く道の途中から取付きます。この場所の難点は、低木のイバラの木が多く、歩きにくいことです。夏場など草木がはびこる季節は避けた方が良いと思います。


上の写真の取付きまで到達できれば、後は薄い踏み跡を探りながら尾根伝いに登ります。倒木が多く歩きにくい箇所が多いですが、大きな危険個所は無く、ほどなく拂底山へ到達することができると思います。


拂底山へ登った後は、ほとんど人が入り込まなくなった拂底谷(ボッテ谷)を通って、星海山、星田山を目指しました。拂底谷は星田新池から続く谷です。拂底谷道は古くから利用されていたと思われますが、現在はあまり人は歩かず、特に源頭部近くは倒木も多く、低木、シダ類などが生い茂りとても歩きにくい道になっています。





星海山へのルートは、関電道で特徴のある黒い硬質ゴム製のステップが見え隠れしていました。大きな危険個所はありませんが、このルートも倒木や斜面の崩落個所が多く、かなり荒れている道が続いていました。荒廃していますが、距離はさほど長くないので興味のある方は歩いてみて下さい。


星田三山のひとつとされる星田山には、三等三角点が設置されています。点名は払底、標高は277.96mで別名「馬が峰」と言われています。払底、馬が峰とも交野の古地図に記載がある古い地名からきていると思われます。
星田山から茄子石山へは、一蓋被の嶺近くから行けるのですが、その後行こうと思っている早刈山へのルートを考え、茄子石谷から道の無い斜面を直登して茄子石山へ登りました。大きな危険はありませんが、急勾配の斜面を這い上がるのでお勧めしません。尚、茄子石山から早刈山へは、割林道があるのですが未踏です。
茄子石山から東へ尾根を辿ると一蓋被の嶺付近へ辿りつきます。風化した花崗岩質の痩せた尾根が主体の道です。浮き砂が多く滑りやすいので足元に注意しながら歩いて下さい。

一蓋被の嶺からは、北西側の展望が開け星田連山の中でも眺望の良いことで有名です。
一蓋被の嶺から早刈山へは、拂底谷へ向かう道の途中に分岐が二か所あります。中央道と早刈道と呼ばれているようですが、今回は早刈道でピークを目指すことにしました。※中央道は、一旦星田新池近くまで下ることになります。


早刈道もこの山域特有の風化した花崗岩質の痩せ尾根が続きます。大きな危険個所もなく、ピークまで尾根を外さなければ迷うこともない道です。最近は、テープ類や道標が多く設置されているので、分岐もわかりやすくなっています。


早刈山から星田新池側に下る道は、一本の尾根道で迷いなく歩くことができると思います。但し、星田新池に近づくと傾斜が緩くなり道がわかり辛くなります。また、星田新池は溜池のため、貯水量によって歩くことができる範囲が異なってきます。中央道や割林道、枝道が入り乱れているので、着地点をあらかじめ計画して歩くようにして下さい。今回は、拂底谷が池に注ぎ込む場所に回り、水の流れがないところを渡り対岸の拂底谷道へ合流しました。



星田連山も最近歩かれる方が多くなりました。その大半は、歩きやすい道でハイキング間隔で歩くことができます。そんな星田連山の中で、今回歩いたルートは少しわかり辛い道だと思います。特に拂底谷は迷い込むと少し慌てるかもしれないので十分下調べの上歩いて下さい。拂底山へは、拂底谷からが一番迷わず登頂できると思います。
