奇岩と地獄谷下降(芦屋地獄谷)
城山から馬ノ背尾根で、岩場歩きを楽しみながら荒地山へ登り、横池、風吹岩と歩みを進めた後、万物相へ向かいました。計画通り、万物相で昼食休憩をした後、B懸跡、A懸ピークへ尾根道を進み、地獄谷を下降することにしました。

万物相は砂岩が風化して奇妙な様相の群峰になったと思われます。万物相とは、朝鮮半島の金剛山にある景勝地「万物相」に似ているところから命名されたと言われています。万物相の直下にはピラーロックと呼ばれる岩場がありますが、震災で崩れてしまったそうです。風化や自然災害で景観が変化することは自然の営みで致し方ないことですが、できるだけ長くこの景観が残されることを祈りたいものです。














万物相から地獄谷へは、B懸垂岩跡からA懸垂岩に通じている尾根道を辿ります。尾根道は、風化したザレた尾根道でピークを辿りながら進む道と、それを巻いている道が交錯しています。登られる人の技量に合わせて道を選択すると良いと思います。

A懸垂岩のピークへは、幾通りかのアクセスが可能です。地獄谷からピークへ直登する道のほかに、北側から回り込みクライミングの壁を見ながら西側から登るルートがあります。このように踏み跡が多々あるのでどの道を歩くか慎重に選択して下さい。
地獄谷から年配のご夫婦と子供たちが登ってこられたので、長居せず地獄谷に下りることにしました。でも、こんな子供たちが地獄谷からA懸垂岩へ直登するルートで登られることには、少し驚かされました…子供ってすごいなぁ(笑)





地獄谷は、一度登ったことがありますが、下降するのは初めてでした。一般的に、沢を下降するのは難易度が高く、注意が必要です。地獄谷は、沢としては区間も短く、難易度も決して高くない沢ですが、やはり下降するとなると緊張しました。

地獄谷には大きな滝はなく、岩場のフリクションも悪くはありません。巻き道もあり、三点支持を守って慎重に歩けば、登りはさほど危険なルートではありません。しかし、下る時は、登る時より難易度は上がります。巻き道を使えば容易に下ることができますが、水の流れに沿って小滝を降りる時は足元に十分注意が必要なので、気を付けて下さい。
