霊気漂う清瀧の地(清瀧瀑布)
清滝川に沿って東西に通じる清瀧街道が大阪と奈良を結び、かつては伊勢街道や大和街道に通じる交通の要所が清瀧でした。清瀧という地名の由来が、ここ妙見の滝、白滝とも呼ばれる「清瀧瀑布」と言われています。清瀧瀑布には、むろいけ園地へ向かう道の途中にある山神から山を越えるルートや国道163号から山に入るルートなどがありますが、最も簡単にアクセスできるのが今回辿ったルートです。国道163号を四條畷から東へ清滝川に沿って歩くと弘法大師祠堂があります。その先には道が続いていて、清瀧瀑布まで歩いていくことができます。今も地元の方がお参りに来られているようで、よく整備されています。
生駒山地にも滝は点在していますが、それほど大きな(落差のある)滝はありません。ただ、この山域も自然信仰、山岳信仰の歴史は古く、滝行や護摩行、龍にまつわる伝説が残されています。清瀧瀑布(白滝、妙見滝)は、落差13m~20mと言われていますが、大きな岩肌を流れ落ちる滝姿、岩壁に閉ざされた谷の風景、滝下に鎮座する石像や石碑は辺りに霊気を漂わせる独特の雰囲気を醸し出しています。






火之神とは、火を統御し管理する神です。日本では火はけがれやすいものと考えられ、祭礼など神聖な火を必要とするときには新しい火をおこしたそうです。但し、火そのものを崇拝することはなく、火をつかさどる神をその対象としたと言われています。一般的に東日本では火の神としての荒神と田の神としてのオカマサマが併祀(へいし)され、西日本では火の神と田の神の両者が習合した竃(かまど)の神を祀るという傾向があるそうです。




滝見した後、右(左岸)から滝を巻きあがります。途中に白竜大神の石碑と祠があり、祠には不動明王が祀られています。




清瀧瀑布の上流約100mには、石碑があります。「当山鳥畜類一切之霊」「南北朝戦死者の霊」「五神辯天」「清瀧大龍王」「妙馬天王」「三釼大神 法松天狗」と刻まれています。ひとつひとつの意味は私にはわかりませんが、火之神を含め、この地が古より地元の方々の信仰の場(霊場)だったことを伺うことができます。
この日は、清瀧瀑布を後にして、三角点「眼鏡山」のある清滝山へ向かいました。
