氷ノ山/天空の尾根歩き
最近は思うところがあって体力づくりを重点的に考えた山登りを続けてきました。今夏から取り入れた日々のジョギングを含め少し身に付いてきた感じもあり、今回はトレーニングから離れ登りたい山をゆっくり歩こうと計画しました。
氷ノ山(ひょうのせん)・鉢伏山(はちぶせやま)は「氷ノ山後山那岐山国定公園」に指定されており、氷ノ山は兵庫県最高峰の山で、別名「須賀ノ山」とも呼ばれています。昨年10月に初めて訪れた氷ノ山周辺は、山全体が燃えるような紅葉で包まれ感動したことを今でも忘れません。大峰や台高など紀伊半島の山々と違い、展望の効いた明るく開放感のある尾根が続く山容で、兵庫県側、鳥取県側からそれぞれ数ルート登山道があります。
東尾根は氷ノ山国際スキー場近くにある登山口から氷ノ山の東側尾根に登り尾根伝いに山頂を目指すコースです。ブナの自然林やドウダンツツジ群生地があり気持ちの良い尾根歩きができます。途中、千本杉(県指定天然記念物)や古生沼など湿原地があり、豊かな自然が残されています。
【古千本・千本杉の湿性植物群落】
氷ノ山山頂付近の湿地や岩場には、氷河時代の生き残りの植物が今も生息しています。天然杉(アシオスギ)が群生し湿地のため、ヤマウルシ、シラネワラビ、ツタウルシなどの高湿性植物が繁殖して、特異な景観をつくりあげています。また、岩場周辺ではコケモモ、コメバツガザクラ、イワキンバイ、イワカガミ、ホツツジ、ユキグニミツバツツジ、コオニユリなどが見られます。1972年、県の天然記念物に指定されました。
2度目となった氷ノ山でしたが、他の山域同様紅葉は昨年ほどではありませんでした。色づきが悪いとか、色づきが遅いとかではなく、台風や秋の長雨で落葉してしまったり、木々に紅葉するほどの元気が残っていないというのが正しいような気がします。
でも、お天気に恵まれ青空がそれを補ってくれ最高の尾根歩きを楽しむことができました。次回は、氷ノ山越を経由して大久保分岐から福定親水公園への下山ルートをご紹介します。