救急員養成講習を受講して
大阪府山岳連盟の講習の一環として、日本赤十字社の赤十字救急法救急員(赤十字ファーストエイドプロバイダー)認定取得が必須条件だったので受講してきました。講習会の模様は、日本赤十字社独自の講習方法があるため写真撮影は禁止となっていますので、写真の掲載はありませんのでご了承ください。
基礎講習では、手当の基本、人工呼吸や心臓マッサージの方法、AED(自動体外式除細動器)を用いた除細動などを習得できます。( 2019.8.29 時点・日本赤十字社HPより)
項 目 | 内容 |
---|---|
受講資格 | 満15歳以上の者 |
受講人員 | 30人を標準とします ※講習場所(支部)により変動があります。 |
講習時間 | 4時間(標準の講習時間であり、休憩時間等が加わります) ※実際の受講では、11:00~17:30でした。 |
講習内容 | 傷病者の観察の仕方および一次救命処置 (心肺蘇生、AEDを用いた除細動、気道異物除去)等救急法の基礎 |
指 導 者 | 救急法指導員、水上安全法指導員、雪上安全法指導員、幼児安全法指導員 |
交 付 証 | 全課程修了者に受講証 検定合格者に赤十字ベーシックライフサポーター認定証 |
受 講 費 | 1500円(教材費、保険料等の実費) |
救急員養成講習では、日常生活における事故防止や止血の仕方、包帯の使い方、骨折などの場合の固定、搬送、災害時の心得などについての知識と技術を習得できます。( 2019.8.29 時点・日本赤十字社HPより)
項目 | 内容 |
---|---|
受講資格 | 救急法基礎講習修了者 |
受講人員 | 受講場所により異なりますが、30人を標準としているようです |
講習時間 | 10時間(標準の講習時間であり、休憩時間等が加わります) ※1日目 9:30~17:30、2日目 9:30~16:30 |
講習内容 | 急病の手当、けがの手当(止血、包帯、固定) 搬送および救護、総合シミュレーション |
指 導 者 | 救急法指導員 |
交 付 証 | 全課程修了者に受講証 検定合格者に赤十字救急法救急員 (赤十字ファーストエイドプロバイダー)認定証 |
受 講 費 | 1700円(教材費、保険料等の実費) |
尚、受講場所(支部)によって受講者数、講習スケジュールは若干異なるようです。また、近年受講希望者が増加する傾向にあるようで、受講申し込みも多くの場合抽選になるようです。受講場所は在住場所に制限されることはありませんが、抽選の際、受講場所の地域に在住の方が優先されるとのことです。ちなみに受講料はテキスト、教材、講習費用を考えると営利的な要素は全くなく、日本赤十字社の精神に則ったものと理解できます。
テキスト 教材
日本赤十字社のホームページには、『講習の内容について』(http://www.jrc.or.jp/activity/study/safety/)に詳しく紹介されています。このページには、『赤十字WEB CROSS 電子講習室』(http://www.tokyo.jrc.or.jp/application/webcross/index.html)という講習内容を予習・復習できるeラーニングページがクイズ・検定形式に動画もおりまぜ非常に分かりやすく解説されています。
基礎講座は1日だけで、養成講習は2日間連続で行われるのですが、2日目に実技の効果確認・学科試験があります。試験問題は教本から出題されるので、1日目に渡された教本に載っている内容をしっかり記憶することになります。教本の量は多いのですが、出題ポイントは事前に教えてもらえます。
実技試験の前には練習時間があります。バディと練習をしたり、指導員に分からないところを聞いたり、たっぷりと時間を取ってくれるので実技試験は余裕を持って受ける事ができます。教えられたことをきちんとすることと救助する相手への声かけなども忘れないようにした方が良いと思います。
学科も実技も振り落とすためではなく、基本合格に導くための試験のようです。3日間の講習は非常にハードですが、きちんとトレースしていれば問題なく合格できるはずです。ただ、早とちりや思い込みに注意して下さい。事実、私も養成講座で1度不合格となりました。
最後に3日目に「総合実技(救護)」という救護のシミュレーションがあります。傷病者役と救急員役で分かれて模擬救助をするのですが、なかなか真に迫ったもので講習とわかっていても慌ててしまうばかりでした。
岳連の講習の一環で受講しましたが、とても有益な講習でした。

今後普及すると思われるターニケット…医療機器で原則国内では購入できませんが、今回はレプリカを購入してみました。使用感も効果も講習で使用したものと大差がないものでした。重大な合併症があるため装着も解除(原則医師)も適切な講習を受けることが必要ですが、今後山でも非常に有効なアイテムになるでしょうね。
注)購入、使用をお勧めするものではありません。