白き羽衣舞う古道
4月中旬から5月にかけて金剛山は一気に花の季節を迎えます。特にカトラ谷は「お花畑」と呼ばれる谷の源流域にニリンソウの群生地があり、毎年多くの方が訪れることで知られています。そして意外と知られていないのが、同じ季節に奈良県側から山頂へ向かう古道(郵便道)に咲く白いイカリソウの群落。ヤチマタイカリソウと長く親しまれてきましたが、最近は日本海側に咲くキバナイカリソウに分類されているようです。同じ科・属の山野草でも育った環境で順応進化していくもので、混合種も多くあると言われています。人が勝手に分類しているだけだと思うのですが…この子達はどう思っているのでしょうか(笑)
今回は、イカリソウを見に郵便道から山頂へ向かい、カトラ谷のお花畑ともみじ谷北斜面のカタクリに逢いに行ってきました。多くの山野草たちとの出会いと多くの山友との出逢いに癒された一日でした。








イカリソウの群生は、麓近くから「い-6」付近まで続いていて麓から徐々に咲き始めます。その姿は、白い羽衣が風に舞っているように優雅でついついシャッターを押してしまい足が進みません。

郵便道は、「い-5」と「い-6」の間2箇所で大きな崩落があり、その都度通行禁止となってきました。2018年の台風被害で同じ場所が再度大きく崩落し、登山道の一部が無くなっていましたが、巻き道が整備されていました。



金剛山のカタクリ群生地で一番遅く花を咲かせる場所は、もみじ谷、サネ尾への降り口にあたる金剛山の北斜面です。この日は既に花期は過ぎていたのですが、北斜面なら残っているかもと足を運んでみました。ほとんどの花は、終盤で枯れかけていましたが、それでもまだまだ元気な子達も居ました。