新雪を纏った稲村ヶ岳
厳冬期の大峰山脈は、山頂部では2m程度の積雪量があるといわれ、厳冬期はなかなか足を踏み入れにくい山域です。また登山口までの道路状況も凍結などで厳しいものがあります。
今回は、大峰の中でも比較的道路状況がよく、過去3度(厳冬期)登っている稲村ヶ岳へ行ってきました。厳冬期の稲村ヶ岳は、大日山直下のトラバースが有名ですが、山上辻までも多くのトラバース地点があり、 天候や積雪量、雪質などその日の状態で危険度が異なります。
この日は前週末にまとまった降雪があり、ほぼ新雪に近い状態でした。山上辻までは先行者のトレースがありました。雪質は柔らく踏み固めながら歩きましたが、岩と草付と積雪のミックス状態なので神経を使いました。ピッケルは滑落時に備え携帯していましたが、雪質が柔らかいため要所でピックとブレードを利用する程度でした。
山上辻からは夏道ではなく尾根を直登する冬道を通ります。先行者はスノーシューで登攀しているようで、そのトレースを辿ってみましたが、ツボ足では太ももまで踏み抜く箇所が多く、過酷なラッセルを続ける必要がありました。ソロで登る私にとって冬山での悩みどころでしたが、自分の体調、体力からして山頂へ向かうっことは断念しました。過去3度の挑戦でも1度キレット手前で断念していましたが、新雪直後でした。ソロでの限界、ワカン、スノーシューの装備選択など勉強になった山行きでした。

この名前が付けられたと言われています。その際に重ねて母を思う心から、
母が後を追わないようにと「女人入山禁止の結界門」が建てられたと言われています。












積雪量が少ないとミックス状態の足場になります。





今年は積雪量が少なく湿度が低い日が多く、霧氷が付かない日が多いような気がします。



ツボ足では太ももまで沈みこんでしまう箇所が多く、
私の体力ではラッセルにも限界があるので、ピークへ向かうのは断念しました。






自然は過酷な一面も見せますが、素晴らしい贈り物も多く用意してくれています。
