冬将軍からの贈り物(金剛山)
今冬は、寒波が近畿地方に居座る期間が比較的長く、金剛山でも霧氷や氷瀑、そして綺麗な冬景色を見ることができています。昨年も短い期間でしたが、大型の寒波が入り久しぶりにツツジ尾谷の二ノ滝が完全に氷瀑しましたが、今年も完全な氷瀑風景を見せてくれました。最近は登山者の増加もあり、土日など休日には山行きは避けていましたが、この日は氷瀑に適した気象条件だったので少し早めに家を出てツツジ尾谷を歩いてきました。



近年の登山ブームや都市部近郊での霧氷や氷瀑がマスコミでも取り上げら、今までにも増して金剛山にも多くのハイカーが訪れるようになっています。氷瀑が見られるツツジ尾谷は、金剛山の一般的な登山道として知られていますが、危険が無いハイキングコースとは言えない道です。特に冬季の山道は多くの危険が伴います。歩かれる際には、必ず適切な装備とルールを守るようにしましょう。
腰折滝を右岸から巻く道は、露出した岩場と狭いトラバース道を歩くことになります。右側が滝壺に向かって切れ落ちているのでスリップに気を付けながら歩く必要があります。積雪状態や凍結状態、落ち葉などをよく確認して歩いて下さい。もちろん状況に応じてチェーンアイゼンなどの装着は早めにしましょう。

この日は、下の写真の場所までは、普通の登山靴で歩いてきましたが、この場所は、かなりの確率で凍結しているのでチェーンアイゼンを装着して歩くことにしました。

ツツジ尾谷の一ノ滝は、なかなか綺麗に氷瀑することが無いのですが、この日はかなり氷瀑していました。多段の滝ですが、元々水量が少ないため、最下段はあまり氷瀑していません。下からは二段目までしか見えませんが、巻き道を歩くと上段部を見ることができます。



一ノ滝から二ノ滝へは、一ノ滝右岸を高巻きます。腰折滝や二ノ滝の巻き道に比べると安全に歩くことができると思いますが、それでもスリップなどで滑落すると軽症では済まないので注意して歩いて下さい。
一ノ滝を高巻くとすぐに二ノ滝が見えてきます。時間が早かったこともあり、土曜日の割には人混みも少なく、ゆっくり氷瀑を楽しむことができました。完全氷瀑と言っても過言ではない状態でしたが、やはり昔に比べるとボリューム感に乏しいように感じられました。


ツツジ尾谷で最も気を付けないといけないのが、二ノ滝の巻き道です。右岸を高巻きますが、道幅が狭い上に段差も大きく高度感もあります。過去に滑落事故も起こています。昨年も投稿に書きましたが、細心の注意と慣れていない方への思いやりを忘れないように歩くようにお願いします。また、多くの人が歩かれるこの時期(特に休日)は、このコースを下りに利用することは避けて下さい。
この日は、六地蔵尾根には上がらず、ツツジ尾谷を詰め上がり、千早本道の橋に合流しました。


ツツジ尾谷から山頂までは、ずっと曇りで青空は顔を覗かせてくれませんでした。雲の流れが速かったので、お天気は回復するのではないかと期待して山頂周辺を歩きながら時間つぶしをしていました。小一時間ほど歩いていると、徐々に青空が顔を覗かせるようになり、各所で綺麗な冬景色堪能することができました。
【転法輪寺周辺の冬景色】
【葛木神社周辺の冬景色】
ツツジ尾谷の氷瀑以外にも金剛山の冬景色、雪景色を楽しむことができて良い時間を過ごすことができました。
