深山に咲く黄花(滋賀県)
希少種とされる山野草は多くありますが、キバナサバノオ(黄花鯖の尾、学名:Dichocarpum pterigionocaudatum)は、環境省のレッドデータカテゴリ「絶滅危惧Ⅱ類(VU)=絶滅の危険が増大している種」に指定されており、近畿地方のごく一部にしか自生が確認されていません。昨年、知人に自生地を教えてもらい初めてこの花を見ることができました。しかし、ここ数年でも株数が減少しているようで、ネットで見る昔の写真のような群落を見つけることができませんでした。
京都府のレッドデータブックには必要な保全対策として「生育場所を公開しない」とされています。今回の記事もその趣旨に基づき、自生する山地が特定されないように掲載することにしました。
豊かな水は多くの草木を育んでいます。沢沿いだけでなく、尾根道にも多くの花々が山を彩っていました。
キバナサバノオ(黄花鯖の尾、学名:Dichocarpum pterigionocaudatum)
近畿地方にごく稀に分布する珍しい植物です。同じような環境で見ることができるトウゴクサバノオとよく似た花ですが、背丈は30~50cm程度で花の大きさも数倍大きな花を咲かせます。大きな群落を見つけることはできませんでしたが、静かな沢に咲く黄花は、日差しを浴びて輝いていました。